2015年 04月 02日
『桜』 のお話~ |
テレビでもネットでも、『桜』の話題でもちきりですね!
桜はいいですね~ なんだかウキウキしてしまいます♪
家に居ながら、各地の開花状況がわかるだなんて、本当に便利になりました。
大森の桜もここ2、3日であっという間に咲きました。
天気予報によると明日から雨が降る・・・らしいのですが、もう少し長く、この華やいだ気分に浸っていたいものです。
さて、
せっかく桜の季節なので、熊谷家の『サクラ便り』~~~
はい。こちらが熊谷家の『サクラ』!!!
ずいぶん地味ですけど・・・【サクラ材で作られた敷居】です♪
敷居は何度も何度も引き戸の開け閉めをする所。 堅く、ちびにくく、ささくれが出来にくく、色も美しい『サクラ』が適材と言われています。
でも、敷居は【桜】じゃなきゃいけない。とか、柱は【杉】や【檜(ヒノキ)】がいい。とか、そういうのは比較的最近になってから言われるようになったようで、それ以前は、大抵地元で手に入る材料で作りました。
熊谷家住宅の場合、
享和元年(1801)の建築当初は土台や柱に一部【栗】。大黒柱のみ【欅(ケヤキ)】。床柱や天井板に一部【杉】を使っている程度で、ほとんどが【松】。 敷居も松だったようです。
こちらが、【松で作られた敷居】です! 違いがわかりますか??
松は重く、堅く、強度があります。ヤニをたっぷり含んだ『肥松(コエマツ)』や、中心部に近い『赤身(アカミ)』など、水に強く、腐りにくく、虫にも喰われにくい良質な松で作られた梁など、200年以上たっても十分現役です。
しかし、毎日襖や障子を開け閉めするうちにすり減ったのか? それとも、やはり堅く美しい桜がよしとされたのか? 文政元年(1818)以降の増改築の際に、奥の間周辺の敷居はほとんどが桜に取り換えられます。
こちらも【松で作られた敷居】。
これくらい虫が入っていれば、私でも松だとわかります~
手前の少し色が違う所は、平成13年からの保存修理工事の際に補修された部分です。
享和元年に建築されて以来、215年。 傷めば補修し、必要があれば増改築し、たくさんの人の手が熊谷家を今に遺してくださいました。 建築部材に関しては、成長するまでの時間を入れるといったい何百年?
一昨年には、城上神社の相生の松に“松くい虫”が入ったため伐採される。 という悲しい出来事もありました。
ずいぶん本題からそれてしまいましたが、
このブログを書きながら、大切にしなきゃあなぁと、あらためて身が引き締まる思いがしました。
最後になりましたが、このブログを書くにあたり、石見銀山課の生田さん。熊谷家の保存修理工事を担当された渡部さんに、いろいろとお話を伺いました。 どうもありがとうございました。
「松は暴れるからな~」
とか、
「年輪には、冬目と夏目がある」
とか、
「蜂が松ヤニを運んできて巣を作っていた」
だとか、興味深いお話をたくさん教えていただきました。
専門家の方々のお話を聞くのはほんとうに楽しい♪
最後の最後にー2015年4月2日の【銀山川(別名 桜川)】の写真~
ぜひ、春の石見銀山へ~~~
桜はいいですね~ なんだかウキウキしてしまいます♪
家に居ながら、各地の開花状況がわかるだなんて、本当に便利になりました。
大森の桜もここ2、3日であっという間に咲きました。
天気予報によると明日から雨が降る・・・らしいのですが、もう少し長く、この華やいだ気分に浸っていたいものです。
さて、
せっかく桜の季節なので、熊谷家の『サクラ便り』~~~
はい。こちらが熊谷家の『サクラ』!!!
ずいぶん地味ですけど・・・【サクラ材で作られた敷居】です♪
敷居は何度も何度も引き戸の開け閉めをする所。 堅く、ちびにくく、ささくれが出来にくく、色も美しい『サクラ』が適材と言われています。
でも、敷居は【桜】じゃなきゃいけない。とか、柱は【杉】や【檜(ヒノキ)】がいい。とか、そういうのは比較的最近になってから言われるようになったようで、それ以前は、大抵地元で手に入る材料で作りました。
熊谷家住宅の場合、
享和元年(1801)の建築当初は土台や柱に一部【栗】。大黒柱のみ【欅(ケヤキ)】。床柱や天井板に一部【杉】を使っている程度で、ほとんどが【松】。 敷居も松だったようです。
こちらが、【松で作られた敷居】です! 違いがわかりますか??
松は重く、堅く、強度があります。ヤニをたっぷり含んだ『肥松(コエマツ)』や、中心部に近い『赤身(アカミ)』など、水に強く、腐りにくく、虫にも喰われにくい良質な松で作られた梁など、200年以上たっても十分現役です。
しかし、毎日襖や障子を開け閉めするうちにすり減ったのか? それとも、やはり堅く美しい桜がよしとされたのか? 文政元年(1818)以降の増改築の際に、奥の間周辺の敷居はほとんどが桜に取り換えられます。
こちらも【松で作られた敷居】。
これくらい虫が入っていれば、私でも松だとわかります~
手前の少し色が違う所は、平成13年からの保存修理工事の際に補修された部分です。
享和元年に建築されて以来、215年。 傷めば補修し、必要があれば増改築し、たくさんの人の手が熊谷家を今に遺してくださいました。 建築部材に関しては、成長するまでの時間を入れるといったい何百年?
一昨年には、城上神社の相生の松に“松くい虫”が入ったため伐採される。 という悲しい出来事もありました。
ずいぶん本題からそれてしまいましたが、
このブログを書きながら、大切にしなきゃあなぁと、あらためて身が引き締まる思いがしました。
最後になりましたが、このブログを書くにあたり、石見銀山課の生田さん。熊谷家の保存修理工事を担当された渡部さんに、いろいろとお話を伺いました。 どうもありがとうございました。
「松は暴れるからな~」
とか、
「年輪には、冬目と夏目がある」
とか、
「蜂が松ヤニを運んできて巣を作っていた」
だとか、興味深いお話をたくさん教えていただきました。
専門家の方々のお話を聞くのはほんとうに楽しい♪
最後の最後にー2015年4月2日の【銀山川(別名 桜川)】の写真~
ぜひ、春の石見銀山へ~~~
by kumagai-ke
| 2015-04-02 19:17
| 重要文化財