世界遺産 石見銀山地区にある重文 熊谷家住宅の管理運営団体『家の女たち』 のブログです。
by kumagai-ke
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2016年 11月 18日
11月12日(土)熊谷家の「むかし家事教室」2016/後期『箱ずし』をつけよう! を開催いたしました~~東は松江市、西は益田市、南は広島県と、キャンセル待ちが出るほど大人気。ご参加くださった皆さま。ありがとうございました~
『箱ずし』は、大森町周辺でつくられる「押しずし」です。お祭りや法事などの時、親せきをたくさんよんでごちそうしたり、おみやげとして持って帰ってもらったりしました。その名の通り、箱のような木枠で一度に沢山つくれるのが特徴です。 木枠いろいろ。左から、 ・大森町山中家に伝わる2升づけの木枠・熊谷家に伝わる5升づけの木枠×2つ(合計1斗!)・大田町佐々木家に伝わるちょっと変わった形の木枠(明治三拾六年十二月十四日 佐々木氏 大工本山作之)・熊谷家に伝わる1合~2合づけの木枠 これらは大抵、それぞれの家で大工さんに頼んで作ってもらいました。
まずは、具材をきざみます。 具は、切り干し大根、干ししいたけ、ごほう、にんじん、ちくわ、油揚げなどで、それぞれ出来るだけ小さく、大きさをそろえてみじん切りにします。 煮えにくいものから順に、甘辛く煮ます。 汁気が少し残る程度まで煮たら、そのまま冷ましておきます。 ごはんを炊いて、酢めしを作ります。 木枠に、 酢めし、 具、
酢めし、 錦糸卵。
の順番で、詰めて行きます。
押し板をして、上に重しをのせます。 最低でも4時間くらいはこのままにしておきます。その方が味がなじんでおいしくなります♪
新聞社の方から、
「イベント名が『箱ずしをつけよう!』になってるんですが、〝つける〟でいいのですか?」 と、問い合わせがありました。
「いいんです! 箱ずしは〝つけるもの〟なのです!!」
『箱ずし』。 木枠もない。すし桶もない。1升や2升のご飯を炊ける炊飯器もない。だいいち、そんなにたくさんのお寿司を作る必要がない。。。伝えていきたい食文化だと思いながら、実践するのはなかなか難しいですよね。 と、いうわけで、今の私たちでも作れるようにと『プラ容器』を使った なんちゃって箱ずしにも挑戦しました~
本来の木枠とは上下逆。まず最初に 錦糸卵。 それから、酢めし、具、酢めし の順に詰めていきます。
こちらは、「お家に帰ってから重しをしてくださいね。重しは大体2㎏くらい。4時間以上つけましょう!」と、念押しして、それぞれにお持ち帰りいただきました。
オムラが持ち帰ったもの。重しには、出西窯の鉢×4つ。ほどよい重量感でいい感じ♪ 目の前にこういうのがあると、いけませんね。待ちきれませんでした。「重しをして4時間以上はそのままおく」という掟をまんまとやぶって、 早速 晩御飯にいただいちゃいました~
北欧ビンテージのお皿に盛り付けたら、超オシャレ! お寿司嫌いの旦那さんが〝おかわり〟をする。というミラクルもおきました。 「出来上がっていく過程が見える」というのは、大事なことだな~と思いました。 参加者の方からも 「これなら作れる!」「ぜひ、記念日に作ってみたい!」と大好評でした~ ご参加くださった皆さま。本当にありがとうございました。 『箱ずし』。構えず、難しく考えず。ぜひ気軽にご家庭でも作ってみてくださいね~
さて、さて、この『箱ずし』。なんと、なんと、東京進出しちゃいます! 昭和くらしの学校 2016年度後期講座 ~石見の郷土食“箱寿司”をつくる~ ・日時:3月19日(日)10時30分~14時30分 ・場所:昭和のくらし博物館 (東京都大田区)・講師:吉田美穂子(家の女たち) うちの箱ずし隊長 吉田が、ぞんぶんに腕をふるってきます!お申込み・お問い合わせは 昭和のくらし博物館 まで。 *******************くらしの学校石見銀山分校 の方の講座も残すは2講座。 熊谷家の「むかし家事教室」2016/後期 ~『御斎米袋(ときまいぶくろ)』を縫ってみよう!~・日時:12月9日(金)13時~16時30分・参加費:1,500円(材料代・おやつ付) ~『手前みそ』を仕込もう!~・日時:2月15日(水)/25日(土)13時~16時 ※2日の内どちらかをお選びください。・参加費:大人2,000円 小・中学生1,000円(味噌2㎏・おやつ付) お申込み・お問い合わせは 熊谷家住宅 まで。皆さまのご参加、心よりお待ちいたしております!
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